必ず起こる『南海トラフ地震』に対して

南海トラフ地震

『南海トラフ地震』

近い将来必ず起こると言われている南海トラフ地震。巨大な地震による津波は地震発生から最短3分たらずで到達するとの予測も出ており、政府の発表によれば、南海トラフ地震による犠牲者は最悪の想定で約32万人とも言われています。これは東日本大震災による犠牲者の17倍を超える人数にあたります。

南海トラフ地震による被害は超広域にわたる事が想定されています。
そうなると、従来の国や自治体、公共団体などによる救援・支援システムが機能しなくなる為、個々の生き延びる力が重要になってきます。

『減災』という考え

災害を止める事は出来ません。ですが、この国難とも言える大災害に対し、国民それぞれが適切な対策を行う事で、想定犠牲者32万人という途方もない数字を大きく減らす事は可能なのです。

『地震対策』なので建物の耐震化が重要だと考えるかもしれません。
もちろん重要です。建物の全倒壊率を現状の耐震化率、約79%を基準にして考えると、耐震化率を約90%にすることで6割。耐震化率を約100%にする事で2割にまで下げる事が出来るそうです。
しかし、建物の倒壊を防げたとしても、家具や家電の落下による怪我や命を落とす例も少なくないため、家具を固定する事も重要です。

『東日本大震災』から学ぶ『減災』

建物の耐震化が重要な事も間違いないのですが、東日本大震災における犠牲者約1万6000人のうち、約9割が水死であったという事実から、何よりもまず津波対策が最重要課題なのです。

現状の津波対策

現状の津波対策は大きく分けると2種類に分類できます。

『避難タワー(高台)への避難』

津波避難タワー

津波が来たら出来るだけ高い所へ!”というのは基本であり、最も効果的な避難方法でしょう。東日本大震災以降、浸水想定区域内には「津波避難タワー」などの津波から逃れる為に高さを稼ぐ施設が建造されています。

『避難船やシェルターへの避難』

避難船
※写真はイメージです
主に高台に逃げる体力が無い方向けに発案、開発された避難方法で、家の中や家の近くに避難用の小型船やシェルターを置き、地震が来たらそこに逃げ込むというもの。
シェルター自体がとても頑丈に作られており、地震による家屋の倒壊などにも耐えるという物が多い。

現状の津波対策における問題点

・避難タワーや高台に逃げる方法
・避難用の小型船やシェルターに逃げ込む方法
それぞれの津波対策において、問題点はあるのでしょうか?

突然ですが『災害弱者』という言葉をご存じでしょうか?

現状の津波対策における問題点のお話をする前に、知らない方には是非知っていただきたい言葉があります。
それは『災害弱者(災害時要援護者)』です。

『災害弱者』とは
・高齢者や障害のある方、怪我人や病人
・乳幼児を連れた親御さん、保育士さん
・妊婦さん
・外国人や土地勘の無い旅行者など
 避難行動をするにあたり、自力での避難が困難な人を指す言葉です。

実際は”言葉”を知っていただきたいわけではなく、"現実"を知っていただきたいのです。
これを読んでいただいている方の中に「自分は大丈夫」だと思っている方がいるかもしれません。ですが、身内やお知り合いの中に該当する方がいらっしゃるのではないでしょうか?
ご本人も怪我や病気によって、いつ災害弱者になるかわかりません。
『災害弱者』とは決して他人事では無いのです。
では改めて、現状の津波対策における問題点のお話です。

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「避難タワーや高台に逃げる方法」における問題点

国土交通省四国運輸局01
国土交通省四国運輸局02

上記の2枚の画像は国土交通省四国運輸局より引用させていただいたもので、地震による大津波警報発令から高台や避難タワーに避難する様子が描かれています。
こちらにも書かれているように、高台や避難タワーに避難する際に問題になるのは

①災害弱者の避難が困難な事はもちろん、『避難援助』も困難な点。
②高さを稼ぐ為に時間がかかる点。

についてはもう想像が出来るのでは無いでしょうか?妊婦さんや怪我人は避難援助によってなんとか避難出来るかもしれませんが、車椅子の方は不可能に近いのではないでしょうか。最近ではスロープが付いた避難タワーも建設されていますが、津波から逃れる高さまでスロープを上るというのは避難援助があってもかなり時間がかかる事は間違いありません。

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このの問題がそのままに繋がっています。
南海トラフ地震における最短津波到達予想時間は地震発生から2分と言われている事はお伝え済みですが、最短では無いにしろ津波は時間との勝負です。近くに高台がある方は逃げ切れるでしょうが、そうではない方は避難援助どころか自分の身を守る事に精一杯なはずです。

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『避難船やシェルターへの避難』における問題点

国土交通省四国運輸局03

こちらも国土交通省四国運輸局より引用させていただきました。
この避難救命艇を街の要所要所に設置し、地震が来たら逃げ込み、津波が来ても浮かんで生き延びるというものです。船自体はかなり頑丈に作られており、壁や瓦礫にぶつかっても大丈夫で、万が一ひっくり返るような事があってもすぐに戻るそうです。

国土交通省四国運輸局04

こちらが内部の様子です。内部も頑丈に作られている事がわかります。
ここまでを踏まえた上で、『避難船やシェルターへの避難』における問題点はどこでしょう。

①侵入方法や船内がバリアフリーでは無い点。
②シートベルトはあるが、どうしても揺れが激しい点。
③海に流れ出た時の救助待ち。

街の要所要所に複数設置されたり、家にシェルターを設置する方もいらっしゃるので、避難時間は高台に避難する場合よりも格段に早く済むはずです。
ですが、船への侵入や船内はバリアフリーでは無く、車椅子の方は避難援助が必須になるでしょう。

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「ひっくり返っても元に戻る」「シートベルトがある」とは言ってもやはり津波による濁流の中、瓦礫などと一緒に流れるのはかなりの揺れとの戦いが避けて通れないはずです。もちろん生き延びるために仕方がないというのは正論です。ですが搭乗者の不安が大きいのも本音なはずです。

国土交通省四国運輸局05

に関しては、この津波救命艇が普及すればするほど重大な問題になってきます。南海トラフ地震による被害は超広域にわたり、救援・支援システムが正常に機能しないため、海に出た救命艇から救い出してもらうにはかなりの時間がかかるはずです。1隻や2隻ならば特段問題ではないかもしれませんが、100隻、200隻となればもはや収集がつきません。

国土交通省四国運輸局06


~命の方舟~(浮体式津波避難艇)

まず宣言しておきたい事は、『高台や避難タワーへの避難』『避難船やシェルターへの避難』のどちらの避難方法もたくさんの命が救われる事は間違い無いという事です。その上で、現状の問題点を把握し、それらの問題をクリアした新しい避難施設の紹介をしたいのです。そしてそれが『命の方舟(浮体式津波避難艇)』です。

命の方舟 外観




命の方舟は2013年に佐々木一夫氏によって考案され、特許を取得しています。


彼はUR都市再生機構のOBで、「街が破壊される惨状は断腸の思いで耐えるが、幼い子供たちの犠牲は絶対に許せない」と、東日本大震災における防潮堰の無力さ、高所避難の難しさを実感し、特に園児たちを救いたい一心で奮起、考案したそうです。


結果的に子供たちだけでなく、いわゆる災害弱者と呼ばれる方達全般も確実に救う事が出来る施設として特許取得に至りました。

特許証

命の方舟への避難方法

命の方舟 入口

命の方舟は施設に逃げ込むまでに一切段差がありません。
ベビーカーや車椅子はもちろん、怪我人を乗せたストレッチャー、保育園などで使うお散歩カーまでもがそのまま施設に逃げ込めるバリアフリー設計です。
『災害弱者』の方でも自力、もしくはわずかな援助のみで簡単に避難出来ます。

命の方舟の特徴

「逃げ込むまでに段差が無いのにどうやって津波に立ち向かうの?」
「高さを稼がないと津波に飲み込まれてしまうじゃないか!」

安心してください。施設が丸ごと浮き上がります!

右の図が浮き上がっているイメージ画像です。
ピットと呼ばれる窪みに津波の水が浸入すると、その水の浮力によって施設が浮上し始めます。その際、施設自体の重さはエレベーターの構造と同じように柱の中の重りによって相殺されているので、軽々と浮き上がります。これにより、高さを稼ぐ為の『時間』『体力』が格段に少なくて済みます。

命の方舟 ピット

避難時間が短い訳

従来の避難方法と比較してみましょう。
避難タワーが地震発生時にいた場所から3分の場所にあるとします。タワーの下まで3分で着いたとして、そこから上に登るのに時間体力が必要になります。災害弱者にとって、その時間体力はとても高いハードルになります。
一方『命の方舟』の場合、施設までの時間『3分だけ』で避難が完了し、高さを稼ぐ為の体力も必要無いのです。

命の方舟の安全性は?

避難するのに『時間』『体力』が格段に少なくなったのはいいのですが、なんと言っても一番重要なのは安全性です。
上の画像のようなままでも津波による漂流物を施設の下に受け流すような形状にはなっていますが、車や大木、家屋などの大きな漂流物がある事も想定し、本来は右の画像のように施設を囲う強固なバリケードが設置されます。

バリケード

動画をご覧いただければわかるように、施設のすぐ横では荒々しい水の流れが起こっていますが、車椅子の避難者はビクともしていません(全く固定はしていません)。
この施設では地震による揺れ以外では横方向の揺れは限りなくゼロで、他の避難船の様に体を固定する器具が必要ありません。

津波が退いた後は?

無事に津波の脅威から逃げ切り、外に出ようという際、何事もなければそのまま外に出れるのですが、バリケードをすり抜けた瓦礫がピットの中に留まることが想定されます。つまり、命の方舟から外に出る時は完全バリアフリーとは言えない可能性があります。(特許の要件は、円形の船と強靭な柱との組み合わせまでであり、それ以外は創意と工夫の範疇です)
瓦礫が避難艇に敷き込まれた状態では撤去も困難であり、何度も打ち寄せる津波が退くたびに下がることも好ましい動きとは言えません。
最後の津波が退き終わるまで、施設を最高位置に維持する装置や、任意の高さで停止する装置などはラチェット機構など既存の技術で容易に解決出来ます。
その後は瓦礫を撤去してから外に出る事や、脱出シュートや梯子などで外に出るなどの脱出方法が考えられます。

施設内の設備は?

命の方舟 内観
こちらが命の方舟の内観イメージです。
まず、据え置きの施設の為、都市インフラに繋げられるので水洗トイレを完備出来ます。
もちろん災害時用の備蓄は豊富に備える事が出来ます。
参考までに、屋根にソーラーパネルを設置する事で地震や津波による停電が起こったとしても、独立した電力を蓄えておくことが出来ます。そうする事で、夜に災害が起こった場合、辺りは停電で真っ暗になっていても、命の方舟だけは明るく光っている為に、避難する際の目印にもなります。
つまり、命の方舟は津波の為だけではなく、台風や洪水などのあらゆる災害時に避難場所として活用出来るのです。

災害時以外の活用方法は?

命の方舟の多様性
津波に限らず、災害時に避難場所として活用する以外に、日常的にはどのような使用用途が考えられるでしょうか?

例えば
保育施設の一部として
習字教室やそろばん教室などの習い事の場
自治会などの地域の会議場所
道の駅などの直売所

屋根があり、ある程度のスペースがあり、都市インフラと接続可能なため、日常的にもあらゆる使用用途が考えられます。
認知度等の面から考えても、普段から身近な存在であった方が望ましいと思います。

建設費は?

以下は特許考案者のUR都市再生機構OB佐々木一夫氏の見解です。

タワーに到着以降及び、救命艇の階段下に到着してからも、生存率を云々する既存の人工避難施設と、入室を果たせば100パーセント助かる本施設を、費用の観点から比較することに違和感を覚えるが、敢えて比較してみる。

A.25人定員の救命艇:1基700万円~900万円。
 25人×20基=500人 1億4,000万円~1億8,000万円。

B.高知県黒潮町に建設された避難タワー:230人居室 6億2千万円。

C.【浮体式津波避難艇】
1.フロート  板金加工又はFRP
2.避難室及び屋根部  
3.ダクト及び連結部  機械
4.地下ピット 土木
5.支柱 建築・土木
6.バリア 鉄骨

タワーの登坂口に到達してから登頂までの成功率、乗船口に到達してから救出までの生存率をどのように評価するか実に難問である。
深掘りして、成功率や生存率に「年齢・体力・障害等を問わない。」条項を入れると、共通の土俵が消えてしまい、補助具のままで敷居を跨げば全てが完結する当該避難施設と、意味のある比較は不可能である。

『命の方舟』まとめ

災害弱者の方でも簡単に避難出来る最高レベルのバリアフリー
避難に必要な時間や体力が従来よりも格段に少ない
避難場所として使う事はもちろん、日常的な使用用途も豊富な多様性

いかがでしょうか?今までの問題を解決し、災害弱者やそうでない方、すべての人に対して、生き残る為のハードルを極限まで下げた新しい避難施設それがこの『命の方舟』なのです。

ここからは自治体の皆様へ「ふるさと納税アンテナ」からの提案です

提案

ここで全国の津波を中心とした、災害対策を進めたい自治体の皆様に提案があります。
ふるさと納税の『使い道』のひとつに、『命の方舟を設置する為』という項目を追加していただきたいのです。
ふるさと納税の一番の利用動機は何と言っても『お礼の品』です。ですが、寄付した税金の使い道を選択できるという点も、ふるさと納税の大きなポイントのひとつです。

もし使い道のひとつに『命の方舟を設置する為』という項目を追加していただければ、「自分の住んでいる地域に命の方舟を設置して欲しい」「田舎の両親が住んでいる地域に命の方舟を設置して欲しい」などの理由が、ふるさと納税の新たな利用動機となる事が期待出来ます。これにより、自治体はふるさと納税で『災害対策』を進める事が出来るのです。

ふるさと納税の使い道

この小さな一歩がいずれ日本の防災、減災対策における大きな一歩になるはずだと確信しています。
ですが当社だけの力では到底力不足です。
全国の自治体と国民一人ひとりの力が必要不可欠です。

今後の日本の発展の為に、みんなで力を合わせましょう!